このうち、10月にチトワン郡バラトプル市で実施された回では、ホテル兼レストランを営んでいる夫妻が参加し、現在提供しているメニューに加えて最近人気の高まっている鶏肉のBBQを導入するアイデアを発表しました。このアイデアに対してトレーナーや他の参加者からは、「ホテルのある地域は美味しい川魚が取れることでも有名なので、折角BBQ用グリルを導入するのであれば鶏肉だけでなく川魚のB B Qもメニューに加えてはどうか」「各テーブルにも小さなBBQ用のグリルを設置して、お客さんが自分でもB B Qを楽しめるようにしてはどうか」などの様々なフィードバックが寄せられました。
2024年10月〜12月では、バグマティ州の2郡、ガンダキ州の1郡及びルンビニ州の2郡でプログラムが実施されました。このうち、12月にAriake Language Training & Education Consultancyで実施された回では、技能実習と特定技能での渡航を目指す学生たちが、日本で語学教師としての勤務経験のあるSunita先生の指導のもと、自分たちのキャリアについて真剣に考えました。キャリアゴールの発表では、「日本に行って食品加工の技術を身につけたい。将来はそれをネパールでも活かした仕事をしたい。」
「自分は食品の包装に興味がある。日本の進んだ技術を学んでそれをネパールに持ち帰って会社をつくりたい。」など、日本で習得したい具体的な技術を示す回答が多く見られました。また、12月からはC D Eプロジェクトで育成したトレーナーがカトマンズでも本格的に稼働し始めました。今後、カトマンズ周辺の日本語学校への展開を更に進めていく予定です。
Ariake Language Training & Education Consultancyでの様子
2024年7月〜9月では、首都カトマンズのあるバグマティ州及びルンビニ州の4つの郡においてプログラムが実施されました。このうち、8月にカトマンズのCelta Educare Consultancyで実施された回では、日本の人材派遣会社での勤務経験のあるRabindra先生の指導により、留学や特定技能で日本への渡航を目指す学生たちがキャリアについて真剣に考えました。キャリアゴールでの発表では、「日本に行ってITを学び、ネパールに戻った後にその技術を活かして起業し、他のネパール人への雇用の機会を作りたい。」という帰国後を見据えた目標が発表されていました。また、9月からはC D Eプロジェクトで養成した環流人材のトレーナー2名が各学校での授業を担当するようになり、ルンビニ州にもプログラムの範囲を拡充しました。今後、ブトワルやチトワンなど日本語学校が集中している地方都市部においてもプログラムを展開していく予定です。
2024年4月1日と2日に、カトマンズにあるHayabusa Consultancy and Training Center Pvt. Ltd.で、同校のネパール人学生23名を対象にキャリア開発プログラムが実施されました。 同校では、日本での留学経験や大手ホテルグループでの勤務経験があるUmesh先生が、ご自身の日本での経験に基づき、生徒を単に留学させることではなく、来日後にスムーズに日本社会に順応させることをゴールとして教育を提供しています。 プログラム参加者は、日本での経験を活かし成功したネパール人起業家の事例を通じてキャリアゴールの重要性を学んだ上で、自らのキャリアゴールを考え、アクションプランを立てました。また、Umesh先生の体験談から、周りのネパール人の友達に流されず、キャリアゴールの実現を意識した人間関係を日本でつくることの重要性について学びました。 参加者からは、日本語の先生、介護士、漫画作家、ソフトウェアエンジニア、弁護士等、様々なキャリアゴールが発表されました。レストラン経営者になるというキャリアゴールを立てた参加者からは、「学業やアルバイトを通じて、経営全般や飲食店ビジネスに関する知識を身に着け、ネパールで自分のレストランを開きたい。日本に行く前に飲食店でアルバイトを始めることから取り組みたい」という声がありました。 Hayabusa Consultancy and Training Center Pvt. Ltd.では、生徒の入学直後と卒業後(日本へ旅立つ直前)という2つのタイミングでキャリア開発プログラムを実施しています。今後も同プログラムの実施を継続し、より多くのネパール人留学生を啓発する予定です。